ジャパンパラ 水泳観戦報告
2015年9月5~6日、東京辰巳国際水泳場にて、(公財)日本障がい者スポーツ協会・日本パラリンピック委員会主催、(一社)日本身体障がい者水泳連盟・(一社)日本知的障害者水泳連盟・日本ろう者水泳協会共催による、2015ジャパンパラ水泳競技大会が開催された。のべ1,000名を超える選手が競い合った大会を本研究会研究員が観戦した。
ロンドン大会で活躍した選手、現役復帰した往年のメダリスト、期待の新人、そして目覚ましい成長に注目が集まる選手等々、多様な顔ぶれが並んだ。有力選手のコースアウトなどの波乱もあったが、多くのスイマーが自己ベストを伸ばす中、大会新記録および日本新記録も続出し、その度に会場は拍手と歓声に包まれた。決勝戦を制し、表彰を受けた選手は、大勢のカメラマンに囲まれ、取材を受けて、晴れがましい表情を浮かべた。
大会プログラムで競技の概要、クラス分け、独自のルール、過去の記録などが詳しく紹介される一方、あわせて配布された案内書『かんたん!水泳ガイド』の写真やイラストを用いた簡明な説明で、初めて観戦する人も競技を理解して試合を楽しめるよう工夫されていた。会場では、電光掲示板に選手紹介や競技の経過とタイムが次々と表示されて、観戦者は思い思いに競技を楽しみ、選手に声援を送っていた。
大会25周年の節目の今年、17年ぶりに会場が大阪から東京へと戻ってきたことも、2020年東京大会に向けた機運醸成に一役買っていることだろう。日本選手団は今年7月に英国グラスゴーで行われたIPCスイミング世界選手権で、合計7つのメダルを獲得した。リオデジャネイロ大会、そして東京大会での活躍へと期待は膨らむ。
