第18回ワークショップ
第18回ワークショップ 2016年3月24日
企業による障害者スポーツ支援に関する共同調査
〜インクルーシブな社会の実現を促す企業活動〜
日本財団パラリンピック研究会と株式会社日本政策投資銀行は、企業による障害者スポーツ支援に関する共同調査を実施した。企業による障害者スポーツへの支援の重要性が増す一方で,その形態は多様であり,実態については知られていない点も多い。そこで,実態解明を目的とした企業インタビューを行い,報告書を取りまとめた。
インタビューは2015年6月から10月にかけて,損害保険,車椅子・義肢装具・電気機器・スポーツ用品などのメーカー,建設,総合商社といった異なる業種の企業10社に対して実施した。さらに,障害者アスリート雇用に関する追加調査を8社に対して実施した。
インタビューを通じて,各社さまざまな形態で、それぞれに社会貢献活動の一環として障害者スポーツに貢献していること、障害者アスリート雇用の面でも、さまざまな工夫が凝らされていることなどが明らかとなった。一方、障害者スポーツへの支援は企業側にも、商品開発面などで本業に生かせるノウハウの蓄積、社員の一体感の醸成,そしてダイバーシティの推進といった有形無形の効果をあげていることが確認された。
企業による障害者スポーツ支援活動に継続性と広がりを持たせるためには、その活動が経営の根幹の近いところに位置付けられ、組織的・体系的な取り組みが展開されることが肝要であろう。また、取り組みの内容やノウハウを社外に発信すること、他社あるいは他セクターと連携してプロジェクトを推進することなども有効であろう。
本共同調査の報告書は、本ホームページでご覧いただけます。